そんな2月のうつ状態(3)
急いでいた。ゆっくり歩く人を抜かしたかった。
2回目の通院。怖さはもうない。処方された薬量の変更を相談する。否定の言葉はない。医師からも薬剤師からも否定の言葉は、ない。解放感と共に広がる視界。世界は明るい。
ここではそんなうつ病にされたサラリーマンが緩やかに自分を取り戻していく様を、時系列に沿ってご紹介します。
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遺した日記から読み取れる2月3日のうつ傾向
2回目の通院
2/3 前夜アルコールを飲んだので服薬なし 朝方トイレで起きる 寝不足気味
―――当時の記録(日記)より抜粋―――
2回目の通院 眠剤を半分の分量に 精神薬は止めてもらう
会話は意識しないがゆっくりになる 買い物を済ます
前を歩く人が遅く感じたので早足で抜かしてみる
人間の歩く速度には限界があると気付く ゆっくり歩く人が気にならなくなる
世界が広がった気がする バンド 心の状態はいい 飲みすぎた
2回目の通院です。
ここまで抗うつ剤の出番はなかったので、思い切って止めてもらいました。
それから、睡眠剤を半分にして飲んでいることを告げたところ、半分の分量のものを処方してもらうことになりました。言ってみるもんですね。
副薬量について相談してみた──心療内科での相談は遠慮なく
睡眠剤半分にしてること。半分でよく眠れていること。寝られるだけで明らかに調子いいので抗うつ剤の方は様子見したいと申告してみました。
今回の処方は睡眠剤。ゾルピデム酒石酸塩錠5mgのみ。
薬剤師との対話で、そこからさらに半分にもできると聞いた。昼間の眠気が全くなくなった訳ではない。それも試してみようと思った。
早足で抜かしてみた
この状態になってから慌てたり急いだりということは基本的になかったのですが、何となく思い立って、人混みで前を歩く人を早足で抜いてみたんですね。
結果として得られたのは、そのまま抜かさずのんびり歩いたところで、かかる時間はほぼ変わらない、ということです。
当たり前と言えば当たり前なんですが、歩く速度が遅い人を頑張って抜かして前に出る、とか普通にやっていたこと。そこまで急がなくても結果は同じなんだな、という気付きがそこにあった。
この気付きが自分の中で結構大きかった。ゆっくり歩いている人が全く気にならなくなる。それはまるで世界が広がったような解放感を感じられたのです。
この時の感動を、今も覚えている。無理して急いだところで、得られる結果にそこまでの差はない。
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