ぶらり一人旅の話(3)

2020年3月1日

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そして長野へ

 松本駅に到着したのは短針が1を指した頃。途中、ナビに軽井沢の記述があったのを見逃さなかった。寒いわけだ。

 日付が変わるかどうか。そんな時間には到着している予定でした。大幅な遅れだと言わざるを得ない。とはいえ観光地の日曜日。駅前の賑わいはまだ健在。もう真っ暗だと思ってた。山道が心細くて心細くて。

 調べて来たのは翌日の朝訪れるべき銭湯の場所のみ。車中泊前提なので宿の予約など当然ない。そしてこういう無鉄砲な旅も久しぶりだ。着いたは良い。が、さて、俺は何をするべきなのだろうか。

 こんな時間から歌いだすほど迷惑ではない。そしてこんな時間から歌えるほど体力に余裕もない。そう、眠いのだ。とりあえず駅前の立地でも確認しようか。時間の割に賑わう人々を横目に、車をそろそろと走らせる。

 暗くてよく分からないなあ。

 路上で歌うにせよ、そこら辺の下調べも大してしてこなかった。駅で歌うにせよ、具体的にどのあたりで歌ったものか。全く見当がつかない。そんなことをしているうちに、刻々と時間は過ぎていく。

 うん。寝よう。

初めての車中泊

 車中泊をしたことがないと言えば嘘になる。何なら路上で寝込んだこともある。

 ただし、それは暑くも寒くもなく、今ほど寒暖の差がなかった時代の話。いや、そんな大昔っぽい話ではないんだが。まあ、そんな時代の話。

 この日、朝立ち寄ろうとした銭湯はショッピングモールの一角。24時間営業の店舗がテナントに入っていたため、駐車場も24時間開放。よし。最低限しか調べてこなかった割に幸先いいぞ。

 コンビニで酒と夜食を買い込みモールの駐車場へ移動。早速寝る支度を始めましょう。そう、寝袋です。

 結果から言います。寒いです、寝袋。

 全くの無知識だった。寝始めの頃は暖かかった。車の中だし寝袋包まってりゃホッカホカー。そんなことを思っていたあの頃の自分を叱ってあげたい。軽い気持ちで寝たら、朝方もう寒くて寒くて。リアルにガチガチ歯を鳴らしながら起きた次第。そして寝られない。

 明日寝るときは靴下カイロをちゃんと貼ろう。それで円満解決。そう、思っていたのです。この時は。

──続く──

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