マルカワのフーセンガムを食べてみたという話
駄菓子の王様といえば何だろう。
真っ先に浮かぶのは、うまい棒やよっちゃんイカのようなスター選手。地域によって異なるUFO型のチョコカステラなど。
だが、我々は忘れてはいけない。子供の口内世界を数で制圧した、マルカワのガムのことを。
マルカワの粒ガム
コンビニの入口からふと遠景に見かけた懐かしいあのパッケージデザイン。あれは、そうだ、マルカワの粒ガムだ。近寄ってみる。
懐かしいなあー……
……って、デカっ!
そうか、こんなチャック付きの大袋も販売しているのか。さすがに知らなかった。
子供の頃はそう、確か4粒入りだった。しばらく見ない間にこんな大きく育つとは、子供の成長を見るような気分だ。子供いないし、そもそもガムが育って大きくなったわけではないですが、まあちっちゃいことは気にしない。
内容量は(君の名はみたいなテンションで)
さて、この大袋、何粒入っているんだろう。
パッケージの裏面を見る。ええと、内容量……内容量……あった。
数える元気はないなあー……。まあ、たくさん入っています。
味はどうだったか
久しぶりに食べてみる。
そうそう、こんな味。こんな味。
オリジナルは個包装に4粒。4つも入っていて手軽にお得な気分を体感できるのが嬉しい。口福感を少しでも長持ちさせたいという、幼少期特有の人格である欲望の忠実な下僕になっている期間には、特に好んで買っていた記憶がある。
そんな価値観とは真逆に行ってみる。4粒まとめて食べてみるのだ。子供の頃は成し得なかった贅沢を嗜もう。
そうそう、こんな味。こんな味。
約10分間の味旅行。さらにフーセンのおまけつきだ。フーセンは粒を増やせば増やすほど大きく、成功率も上がる。それは確率論から明らかだ。1回膨らませればもう満足ですけどね。
オリジナルはどうだったか
駄菓子屋に立ち寄る習慣は、もはや持ち合わせていない。そもそも駄菓子屋が開いている時間帯は仕事中だ。土日は忙しい。酒飲んだりとか。
最近ではデパートなどの一角に駄菓子コーナーが普通にあったりする。そんなコーナーが近所にあったので、改めて探してみる。
おお、あった。
6粒入り……だと……?
子供のころの記憶は4粒入りだった。流石に記憶違いであったと片付けてしまうには、合点がいかない事態。
少し考える。昭和と現在のマーケットで何が違うのか。そう、消費税である。消費税の導入、そして増税の余波がこんな形で現れたのではないか。
消費税により高騰する原料費。販売価格の値上げも考えざるを得ない。しかしながら、1円単位の駄菓子などは5円チョコの独壇場。介入は許されない。仕方なく10円から20円へ設定価格を変える。商品単価は安い。苦渋の決断だ。流石に値段だけ倍になるのは消費者心理的に許容されまい。そこで内容量を4粒入りから6粒入りへと増量したのだろう。なるほど、ありそうな話だ。
そんな企業の苦悩的ストーリーを考えたが、何のことはない。元からあったらしい。知らなかった。
大きさの対比としてはこんな感じです。
やはりこの大きさ、夢が膨らみます。フーセンガムだけに。
4粒入りと6粒入りの違い
結論から言おう。6粒入りはあたり付きである。
- あたりなし4粒 10円
- あたり付き6粒 20円
ということは、だ。内容量的には15円分である。実質種銭5円のギャンブルということになるのか。還元率はどのくらいなのだろうか。
ついでに言えば、4粒入りの名称はフーセンガム。6粒入りはマーブルフーセンガムです。どや顔で書いていますが、今知った。
マーブルガム(フーセンガム)の種類
今回のオレンジとグレープがスタンダードメニューな訳ですが、どうやら他にも色々なフレーバーがあるという。
どらえもんマーブルガムなんてのもあるのか。全然知りませんでした。コーラ味。
というか、アタリなしの製品が3種類しかないとは。どれだけ射幸心をあおるのか。還元率はどのくらいなのだろう(しつこい)。
他にも10個マーブルガムの遊び心なんかは個人的に好き。
マーブルガムのボトルとかも悪ノリっぽくていいですね。
こんな遊び心のある会社で働きたかった(大人のリアルで汚れた感想)。
せっかくだから、俺はこんな食べ方をしてみるぜ
手元に2フレーバーある。残りの粒数を数えるのが面倒なくらい大容量である。
果たして、これらを一緒に食べるとどうなるだろうか。いやいや、別に飽きたとかそういうわけではないです。やってみました。
ええと、味がぼやけますね。それから、相殺されるのか味が薄いです。
やるんじゃなかった。
まとめ
正直、食べきれない量です。食べても食べても減らないガム。ドラえもんの道具で似たようなのがあったな。何だっけ。おすそ分けガムかな。違うな。バイバインだと恐ろしいことになるだろうし。はて。
まあ、そんな話は置いといて、少ないお小遣いをやり繰りして駄菓子屋で買い物をする。その行為は、子供に金銭感覚を植え付ける登竜門でもあったのです。自分は昭和の人間ですからシンプルにその通りでしたが、消費税の概念やら電子マネー、スマホ決済でピッと終わってしまったり、段々それも成り立たなくなってきました。おかしいな、論旨がずれてきたぞ。
子供は考える。手持ちの100円でどれだけお得な買い物ができるかと。
その中で、少しでも長持ちさせようとする選択肢の先にあるのは、ガムであった。そして4粒も入っている。当時の子供たちにとって、マルカワのガムはスタメンに起用されるヒーローであった。
そのマルカワのガムが、今回ご紹介したチャック袋入りであれば更に、食べても食べてもなくならない気分が味わえる。このチャック袋入り、おおよそ100円である。子供にも十分手が届く。ある意味、幼少期に思い描いた食べ終わらない駄菓子という夢のような状況が、今ここに存在する。これこそが、駄菓子の王様と言っても過言ではない。
もう一度言おう。100円である。100円ということは、まともに10円4粒入りを10個買ったら40粒です。あれ? 冷静に考えると普通だな。
ええと、フィリックスガムのボトルもあるのか。次はこれかな。
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